iDeCoに加入を検討している方へ年間の節税額の計算方法を解説

2017年10月26日

税控除額

iDeCoに加入を検討されている方は、どれくらい税金が控除されるのかが気になると思います。

というのも、iDeCoは年間に拠出した金額が全額税額控除の対象になるので、税控除の金額が他の控除よりも大きくなります。

例えば、生命保険に加入していても税控除の対象になりますが、年間に8万円以上支払いをして控除される金額は4万円。(新生命保険の場合)

iDeCoの場合だと、月2.3万円拠出する場合、年間27.6万円を支払うと、全額ですから27.6万円が控除対象となります。

けれども、税金の計算はとても複雑でわかりにくいものです。

どれくらい税控除が受けられるのか簡単に計算ができるシミュレーションは、各証券会社のHPにありますが、人によっては実際の控除額とかなりの差がでてくる場合があります。

ということで、今回はiDeCoに加入を検討されている方で、年間の控除額を正確に出してみたいという方のために、計算方法をご紹介したいと思います。

iDeCoの控除額を知る計算方法

iDeCoでどれくらい税控除されるかは

  • 所得税の控除額を確認する
  • 住民税の控除額を確認する
  • 所得税+住民税の控除額がiDeCoに加入することで控除される税額

所得税の控除額を確認する

まず、正確な控除額を知りたい場合に準備するのは「源泉徴収票」です。

源泉徴収票を見れば、収入、控除額、所得税額などがわかります。

年に1回、会社からもらっていますね。

源泉徴収票

以前は横長のA6サイズだったのですが、マイナンバー制度がはじまってからA5サイズの縦長になりました。

年収550万円、住宅ローン控除9.2万円、源泉徴収税額0円の場合

源泉徴収票

[サンプル1]

年収 550万円
住宅ローン控除 9.2万円
源泉徴収税額 0円
iDeCo加入年数 20年
住宅ローン控除 8年(2年経過)
※20年間年収が変わらない場合

【住宅ローン控除を受けている間の税控除額】

の方がもしiDeCoに月2.3万円(年額27.6万円)拠出した場合は、所得税は住宅ローン控除で全額控除済みなので、iDeCoに加入しても控除される所得税はありません。

住民税の税額は10%(所得割)なので、年間の拠出額の10%が税額控除されます。

つまり、このケースの場合、iDeCoに加入して控除される年額は

所得税控除額 0円
住民税控除額 27.6万円×10%=27,600円

0円+27,600円=27,600円

住宅ローンを受けている期間は、年間の控除額が27,600円という結果になりました。

※住宅ローンの総額が減ってくれば、住宅ローン控除が減りますから所得税がかかってくる場合があります。

【住宅ローン控除が終わった後の税控除額】

住宅ローン控除が終われば、支払う所得税は増えますから、そこからiDeCoの税控除が受けられます。

税控除額

先ほどの源泉徴収票を見て、所得税の税率を出しましょう。

計算式

① 給与所得控除後の金額 ― ② 所得控除の割合の合計額 = 課税される所得の金額

源泉徴収票の数字を当てはめてみてください。

例 3,860,000円ー2,020,000円=1,840,000円(1000円未満の端数が切り捨て)

課税される所得の金額が184万円とでました。

そうしたら、その結果を表にあてはめます。

(平成27年以降)

課税される所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円を超え330万円以下 10%
330万円を超え695万円以下 20%
427,500円695万円を超え900万円以下 23%
900万円を超え1,800万円以下 33%
1,536,000円1,800万円を超え4,000万円以下 40%
2,796,000円4,000万円超 45%

すると、195万円以下ですから所得税率は5%となります。

iDeCoに加入することで受けられる所得税の税控除を計算するには、年間の拠出金額の5%ですから

27.6万円×5%=13,800円

住民税と合わせると

13,800円+27,600円=41,400円

20年間のトータルを計算すると

(住宅ローンの残りが8年だとした場合)
8年間 27,600×8年=220,800円
12年間 41,400×12年=496,800円

20年間で控除される税金の合計は 717,600円 となりました。

証券会社の簡単シミュレーションとの比較

拠出時のメリット

証券会社の拠出時のメリットとして、所得税・住民税の節税額として計算された金額と比較してみましょう。

20年間で 1,104,000円
先ほど計算した結果 717,600円

差額 386,400円

住宅ローン控除を受けていて所得税が0円の場合だと、所得税分の控除がなくなるので、iDeCoの税控除額にかなりの違いがでてきます。

住宅ローン控除が終わった後にiDeCoの拠出分を繰り上げ返済したらいくら利息が得するのか

金利が1%以下で借りているのであれば、住宅ローン控除を受けている間は繰り上げ返済せず、住宅ローン控除が終わってから繰り上げ返済する人も多いと思います。

なので、iDeCoに拠出せずにその分を貯蓄し、住宅ローン控除が終わってから繰り上げ返済したシミュレーションもしてみました。

借入額 2,500万円
返済期間 35年
繰上返済時期 10年
繰上返済額 276万円

利息軽減する金額

金利 返済額軽減型 期間短縮型
0.7% 248,490円 479,318円
1% 359,249円 708,791円

参考 繰上返済の効果を計算する-みかローン

住宅ローン金利にもよりますが、金利が低い借り入れの場合であればiDeCoの税控除の方が効果が高く、逆に金利が高い借り入れの場合であれば住宅ローン返済の方がいい場合もあります。

10年間で70万円の住宅ローン削減と、20年で税控除71万円だと、前者の方が得ですから。

まとめ

iDeCoを検討されている方で住宅ローンを支払っている方は、iDeCoに加入して税控除を受けた方がいいのか、それとも住宅ローンを繰り上げ返済した方がいいのかを、しっかりと検討された方がいいと思います。

iDeCoのメリット・デメリット

  • 企業年金などがない企業に勤めるサラリーマンがイデコに投資できる金額は年間23,000×12=276,000円
  • 所得税・住民税の控除が大きいが住宅ローン控除を受けている場合は受けられる控除額が少なくなるケースもある
  • 投資信託や株などのリスク商品だけではなく預金や保険なども選べる
  • 手数料はつみたてNISAよりもかかる
  • 運用益は非課税
  • 受け取るときは、退職金控除や年金控除が利用できるが退職金の金額や他の年金によっては税金がかかる場合がある(イデコが税の繰り延べだといわれるのはこの点)
  • 特別法人税が復活すると年金給付額が20%削減されるシミュレーションがある
  • 一度はじめると60歳まで引き出すことができないので流動性が低い

住宅ローン金利を安く借りられているのであれば、iDeCoを利用した方が税控除額は高くなります。

逆に住宅ローン金利が高いのであれば、iDeCOよりも住宅ローンを繰り上げ返済した場合の方がお得なケースもあります。

これはケースバイケースなので、綿密に計算してみないことにはわかりません。

住宅ローンの金利も、元利均等と元金均等であれば、元金均等の方が利息は安いですし。

iDeCoは長期間引き出すことができないお金なので、資金に余裕がある方にはおすすめですが、そうでない方は慎重に検討された方がいいかと思います。

※投資についての記事も掲載しておりますが、このサイトは投資を推奨するものではありません。投資はリスクが伴いますので自己責任でお願いいたします。

スポンサーリンク